「変動金利型か固定金利型か、どっちを選べばいいのか」というのは答えがない住宅ローンにおいて永遠の議題とも言えます。
▶ 金利タイプのメリット・デメリット|固定か変動どっちを選ぶべきか


3,000万円の借入をする場合に、1,500万円ずつ変動と固定で2本のローンを組み合わせる方法もあります。金利上昇のリスクを軽くしながら、返し初めの返済額を抑える事ができます。
これを「ミックスローン」や「ミックスプラン」、「金利ミックス型ローン」などと呼びます。
ミックスローンとはどんなものなのか、メリットやデメリット、注意するべきポイントなどについて見ていきます。
この記事の目次
ミックスローンとは?どんなもの?

ミックスローンとは、「変動金利型」「固定金利型」「固定期間選択型」の金利タイプから、2つの金利タイプを組み合わせる方法です。
▶︎変動金利の仕組みを理解して金利上昇リスクと向き合う!選ぶべき人は
ミックスローンのメリット

それぞれの金利タイプが持つメリットを効果的に取り入れて、デメリットを抑えた返済することができます。
固定金利と変動金利でミックスローンを組むとすると、固定金利に比べると、低金利のメリットを得ることができ、変動金利に比べて、金利が上昇してしまった場合にも返済負担を抑えることができます。
固定金利と変動金利をバランスよく取り入れることで、毎月の返済額は抑えながら、金利上昇のリスクも抑えられます。
均等に組む必要は無く、固定金利を多く、変動金利を少なく組むとすると、金利上昇時のリスクをしっかりと軽減することもできます。
「変動+固定」だけじゃなく「固定+固定」も可能

「変動+固定」だけではなく、異なる固定金利特約期間を組合せた「固定+固定」のパターンも選択することができます。
フラット35も組み合わせられる

また、「フラット35+フラット35」や、「フラット20+フラット35」フラット35同士を組み合わせる「ダブルフラット」という方法もあります。
ミックスローンのシュミレーション
ミックスローンもしっかりとシュミレーションして試算してみたいという場合、金融機関によっては、複数のローンを組み合わせたシュミレーションがないところもあります。
住宅金融支援機構の「返済プラン比較シュミレーション」では、2つのローン組み合わせでもシュミレーションできるようになっています。さらにその上で、複数のプランで比較ができて便利です。
ミックスローンのデメリットや注意点
ミックスローンを利用する場合に気をつけておきたいデメリットや注意点について見ていきます。
それぞれのメリットを活かし切れない

変動金利1本の場合と比べると、お得さも半減してしまうということになります。

どの金融機関でも取り扱っているとは限らない

ミックスローンを利用できる金融機関は、原則として、変動金利と固定金利の両方を取り扱っている金融機関となっています。
変動金利と固定金利の両方扱っていてもミックスローンは取り扱っていないところもあるでしょうし、フラット35の取扱金融機関であっても「ダブルフラット」は取り扱っていない金融機関もあります。
手数料などの諸費用が多くかかる

ただ、ミックスローンの利用も一般化してきて、手数料や印紙代は1つ分しかかからない金融機関も出てきています。
返済計画管理が複雑になる

返済額のうちの利息の内訳などを把握するのも難しくなります。
全期間固定金利だけを組んで返済していくとすると、金利上昇は気にする必要はありませんが、ミックスローンで変動金利と一緒になっていると、金利上昇にも注意しておく必要が出てきます。
また、「繰上返済」の計画も、どちらから返済するべきかを考える必要があります。
ミックスローンについてまとめ
2つの金利タイプを組み合わせる「ミックスローン」。
それぞれの金利タイプが持つメリットを効果的に取り入れて、デメリットを抑えた返済することができます。
ただし、リスクを抑えることはできても、それぞれのメリットを活かし切れなかったり、返済の管理が複雑になってしまうなどのデメリット・注意点もあります。
