住宅ローンの借入金額の上限は、借りる側の私たちが自由に決めることができるものではありません。
借入可能額(限度額)の範囲内で購入できる物件を選ぶ必要がでてきます。

▶︎自分の年収に対していくら借りることができるのか【借入可能額を試算】
審査用の金利「審査金利」を基準に審査をされていたり、その他の原因で審査に落ちてしまうこともありますが、借入可能額は収入だけで決まるものではないそうなんです。

住宅ローンの融資額は、借りる側の負担となりすぎない金額でないと、貸す側としても「返してもらえない」というリスクが出てきます。


土地や建物の担保価値も関係してくる

返済能力だけではなく、住宅や土地の価値も基準として見られて、借入可能額は決まるのです。

住宅ローンは、一般的に購入する住宅を担保に借入を行います。
担保について、土地や建物をどの程度と評価するのか、権利関係や建築基準法など問題がないかなどを調べます。
そのため、その物件の価格を上回る金額の借入は原則としてできません。一般的には、8割〜9割など、それよりも下の金額が上限となります。
これが「担保の価値」ということで、土地の価格は値が上がることも考えられますが、住宅の価値は基本的に落ちていくもの。
そこを見越しての担保価値が評価されて、借入可能額にも関係してくると言われています。
担保評価額とは

住宅ローンにおいての担保評価額とは、土地・建物がどのくらいの価値があるか、客観的・合理的な評価穂法で算出される金額のことです。
土地は、公示地価・基準地価格・路線価を基準として、建物は、原価法による価額から算出されます。
担保となる不動産の評価額が、借入希望額よりも高ければ、審査は有利になります。
住宅ローンを組む場合、物件は金融機関を第一位に「抵当権」を設定しているので、返済できない状態になっても金融機関はこれを売却することによって回収することができるからです。
そのために、どのくらいの価値があるのかということについて評価した額を算出しておく必要があるのです。
新築の建売りや分譲マンションの場合は、購入金額がそのまま担保評価額となることも多いようです。
注文住宅の場合は、建築請負契約の価額としていることが多いそう。
中古物件の場合は、当然、担保評価額は低くなってしまい、住宅ローンの審査も厳しくなる場合があります。
「フラット35」では、借入可能額は、購入価額・建築価額の90%までと決められています。
借入可能額は収入と担保価値が見られる
このように、借入可能額は「収入」と「担保価値」が基準として見られています。

住宅ローンは、借入可能額いっぱいで考えて組むのではなく、将来を見据えて、無理のない返済が続けられるかどうかで選ぶようにしましょう。
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